発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010160808
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71歳女。腹痛を主訴とした。20歳頃に下腹部正中切開による婦人科手術を受けた。血液検査、腹部単純CT各所見より腹膜炎と診断した。緊急手術所見を行ったところ、下腹部に高度な癒着を認めた。癒着を剥離したところ小腸係蹄に小穿孔を認め、係蹄は骨盤壁、子宮摘出部付近に強固に癒着していた。両側盲端の異常小腸係蹄穿孔性腹膜炎であり、解剖学的構造把握に難渋した。穿孔小腸係蹄は本流小腸との連続点が不明で、遊離の際に本流小腸の漿膜に数ヶ所の損傷を生じたため、同部本流小腸係蹄を切除し端々吻合を行った。術後、持続的血液濾過透析、人工呼吸管理を行い、離脱後、第25病日に転院した。
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