発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2002015634
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68歳女.腹痛で近医を受診した.右下腹部に腫瘤を指摘され,著者の病院に入院した.画像所見から穿孔性腹膜炎,腹腔内腫瘍の診断で緊急手術を施行した.術中肉眼所見は,質的診断は困難で,横行結腸癌又は悪性リンパ腫を疑い,横行結腸切除術,腹腔ドレナージを施行した.病理組織学的検査及び免疫組織検査により,epithelial membrane antigen(EMA)が正常粘膜と境界部及び奬膜膜側で陽性の為,低分化型腺癌と診断した.術中播種と思われる結節を認めた為,stage IVと診断した.術後24日目に軽快退院した.しかし,術後13ヵ月目に癌性腹膜炎により死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001