発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004275095
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大腸癌穿孔12例における臨床病理学的因子および予後を検討した.大腸癌穿孔例は腹膜刺激症状および遊離ガス像の出現が低率であり,白血球数は正常範囲であることが多かった.また,CT検査は有用であり,腸管・腸間膜の炎症・肥厚像およびその周囲のair bubbleにより穿孔の有無,穿孔部位の推定が可能であった.口側穿孔7例は,腫瘍が左側の部位に多く,腹腔内の便集積が多く認められた.また,小さい腫瘍径(5cm未満)でも生じることを特徴とした.長期的な予後は便集積,高分化腺癌,腫瘍切除および治癒切除と相関し,大腸癌穿孔例でも治癒切除により長期的予後を得ることが可能であった
©Nankodo Co., Ltd., 2004