発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003308841
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大腸低分化腺癌と大腸粘液癌症例について臨床病理学的に検討した.1986~2000年までに施行した大腸癌手術の症例は405例で,このうち低分化腺癌14例,粘液癌17例であった.平均年齢はいずれも70歳前後で組織型間の発症年齢に差はなく,腫瘍の占居部位はともに右側結腸に多かった.低分化腺癌ではリンパ節,腹膜,肝および遠隔への転移を多く認め,stageの進んだものが多く,予後不良であった.粘液癌ではstageIIが多く,進行例が多いとはいえなかったが,他の組織型に比べると多臓器重複癌症例を多く認めた.予後は高分化,中分化腺癌と差はなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2003