発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017404474
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67歳男性。2010年にStanford B型急性大動脈解離を発症し近医を受診、保存的加療を受けていた。今回、感冒で近医を受診した際に大動脈解離後の精査をすすめられ当院を受診、遠位弓部大動脈瘤を認めたため手術目的で入院となった。術前造影CTでは左椎骨動脈大動脈起始を有する遠位弓部大動脈瘤を認め、頭部MRAでは左右椎骨動脈の交通が確認され、弓部大動脈人工血管置換術を行う方針となった。本症例では左椎骨動脈は左総頸動脈と伴走しており、左総頸動脈に左椎骨動脈を直接吻合した。脳保護に関しては、体循環停止に先立ち、低体温状態で左椎骨動脈を左総頸動脈に再建した。術後経過は良好で、術後18日目に自宅退院となった。
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