発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012213772
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は77歳男性で、背部痛を主訴とした。造影CTで左鎖骨下動脈分岐部より、壁在血栓を伴う径10cmの弓部大動脈瘤が認められた。右鎖骨下動脈は左鎖骨下動脈の遠位より分岐し、気管・食道の背側を走行していた。右鎖骨下動脈起始異常を伴った弓部大動脈瘤と診断し、手術を施行した。胸骨正中切開でアプローチし、超低体温で循環停止下に上行弓部大動脈人工血管置換術を行った。弓部4分枝全てに順行性選択的脳灌流を行い、右鎖骨下動脈を解剖学的位置に再建しえた。術後経過は良好で、脳合併症もなく、独歩退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011