発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017304639
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77歳男。労作時呼吸困難を主訴とした。心エコー検査で高度の大動脈弁閉鎖不全(AR)を認めた。睡眠時無呼吸症候群のため夜間持続陽圧呼吸療法中であり、スパイログラム所見にて吸気時に流速が制限され上気道閉塞性障害が強く示唆された。頸部X線とCT像では骨増殖による頸椎と軟部組織による気管の狭窄が示唆され、強直性脊髄骨増殖症により高度期間狭窄を伴うARと診断した。まず気管切開を施行し、15日後に全身麻酔下に第4肋間レベル以下の下部胸骨部分切開により大動脈弁置換術を行った。経過は順調で気管切開のまま自宅退院し、6ヵ月後に切開部閉鎖を施行し通常生活に復帰した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017