発行日 2017年7月1日
Published Date 2017/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017304640
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71歳女。8年前に最大瘤径90mmの胸部下行瘤切迫破裂に対し緊急胸部ステントグラフト内挿術を施行したが、再び胸部大動脈瘤径が拡大し紹介受診した。左肺圧迫による拘束性換気障害が存在し、胸部CTでは最大瘤径95mmに拡大しtype IIエンドリーク(EL II)の瘤内への造影剤流入が存在した。分離肺換気併用左第5肋間側開胸アプローチで瘤を切開し器質化血栓を切除すると、瘤中枢側下壁付近に3ヶ所噴出性出血を認め、フェルト付きポリプロピレン糸で止血し縫縮閉鎖した。術後10日のCTでEL IIの消失および最大瘤径70mmへの縮小を認め、フィブリン分解産物は術前63.6μg/mlから11.1μg/mlへ改善し、経過良好で術後21日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017