発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017135916
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65歳女。発熱、咽頭痛、経口摂取困難を主訴とした。18日前より咽頭痛を自覚し、近医で加療されるも症状は増悪した。初診時には努力様呼吸を呈し、頸胸腹部CTでは咽後膿瘍、縦隔内膿瘍形成と左胸水貯留を認め、急性降下性縦隔炎と診断した。呼吸循環状態は極めて不安定であったため、胸腔鏡下に縦隔胸膜を開放して切開排膿を行い、48~72時間ごとの胸部CTを評価して頸部~上縦隔病巣を厳重に監視した。呼吸循環状態は徐々に安定する様相を呈したが、術後6病日のCTで右胸水貯留と頸部膿瘍の増大を認めたため、追加掻爬が必要と判断して残存膿瘍腔の掻爬ならびに頸部膿瘍に対する掻爬・洗浄・ドレナージを行い、救命し得た。
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