臨床経験
妊娠中に発症した感染性心内膜炎に対する僧帽弁形成術 手術のタイミングと術式選択
宮木 靖子
1
,
樋上 哲哉
,
石川 成津矢
,
高木 伸之
,
橘 一俊
,
萩原 敬之
1札幌医科大学 心臓血管外科
キーワード:
産褥
,
心内膜炎-感染性
,
妊娠合併症-感染性
,
妊娠合併症-心臓血管系
,
僧帽弁形成術
Keyword:
Endocarditis, Bacterial
,
Pregnancy Complications, Cardiovascular
,
Pregnancy Complications, Infectious
,
Postpartum Period
,
Mitral Valve Annuloplasty
pp.985-989
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016009591
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妊娠28週で僧帽弁位感染性心内膜炎を発症し、緊急帝王切開の2日後に僧帽弁形成術を行い治癒に至った症例を報告した。症例は27歳で、当科搬送時(妊娠31週)には母体の塞栓症リスクが非常に高く、緊急手術の適応と判断されたが、胎児への影響を考慮し、帝王切開での出産(妊娠32週2日)を先行した。適切なタイミングで診断がなされ、帝王切開後すみやかに弁形成で手術を終えられたことが母体・胎児の救命につながったと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015