発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015206413
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53歳女。左乳癌術後で定期通院中であった。再発などなく経過していたが、歩行時の息切れ、動悸の出現を認めた。胸部CTにて心嚢液貯留を認め、心タンポナーデと診断した。心電図所見では、不完全右脚ブロックを認めた。胸部造影CT所見では、右房と右室を圧排するように接する径70mmの軟部腫瘤像と心嚢液貯留を認めた。胸部MRI所見では、右房から右室にまたがる腫瘤を認めた。手術を施行した。病理組織所見で、割面はスポンジ状の構造を有し、大小の脈管増生を認めた。免疫染色において、CD34陽性、第VIII因子陽性から海綿状血管腫と診断した。経過良好により術後3週間で退院した。2年経過後の現在、CT上再発の徴候は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2015