発行日 2013年7月1日
Published Date 2013/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013316881
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
73歳女性。健診で左下肺野に胸部異常陰影を指摘された。胸部単純X線所見では左下肺野に透過性の低下した部分があり、左横隔膜は右側と比べて下降していた。また、胸部CT所見では左第8肋骨の一部を巻き込んだ胸壁腫瘤が認められ、腫瘍内部には石灰化が認められた。以上より、本症例は左第8肋骨を原発とする胸壁腫瘍と診断され、手術が行われた。その結果、腫瘤は第8肋骨および肋軟骨と一塊となっており、第7肋骨とも強固に癒着していたため胸壁腫瘤摘出および第7、第8肋骨を合併切除した。尚、胸壁腫瘤は左第8肋骨に生じており、約12×11×11cmで、病理組織所見よ、肋骨内に生じた海綿状血管腫成分を主体とした肋骨原発血管腫であった。目下、3年経過で再発は認められていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013