臨床経験
肺癌術後の鎖骨下動脈出血に対するステントグラフト留置術
遠藤 克彦
1
,
中山 卓也
,
須田 久雄
,
田中 宏紀
,
羽藤 誠記
,
全並 秀司
,
中前 勝視
,
西田 勉
1名古屋市立東部医療センター 第二外科
キーワード:
血管疾患
,
鎖骨下動脈
,
MRI
,
ステント
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
出血-術後
,
胸部CT
Keyword:
Carcinoma, Squamous Cell
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lung Neoplasms
,
Pneumonectomy
,
Subclavian Artery
,
Vascular Diseases
,
Stents
,
Postoperative Hemorrhage
pp.197-200
発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015199763
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79歳男。右背部痛を主訴に、近医の胸部X線にて右肺の異常陰影を指摘され、精査加療目的に当院紹介となった。胸部CT、MRI、PET-CT所見およびCTガイド下肺生検の結果、臨床病期IIb期の肺癌と診断し、術前放射線療法を行うも効果は不変であったため、右頸部半襟状切開+胸骨正中切開+右第4肋間開胸による前方アプローチで胸壁合併右上葉切除術+リンパ節郭清術を施行した。病理組織学的に病理病期Ib期の扁平上皮癌で、術後に鎖骨下動脈出血を認め、結紮による止血術を行うも再出血し、最終的にステントグラフト留置術が奏効し、救命することができた。術後1年の現在、肺癌の再発や合併症はみられない。
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