心・大血管疾患合併肺癌の治療戦略 周術期管理
心・大血管系疾患合併肺癌手術例
道免 寛充
1
,
加賀 基知三
,
樋田 泰浩
,
本間 直健
,
久保田 玲子
,
八木 優樹
,
松居 喜郎
1北海道大学 循環器・呼吸器外科
キーワード:
危険因子
,
心臓血管疾患
,
心臓弁膜症
,
心房細動
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
不整脈
,
扁平上皮癌
,
出血-術後
,
心筋虚血
,
後向き研究
,
治療成績
,
周術期管理
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Cardiovascular Diseases
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Atrial Fibrillation
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Heart Valve Diseases
,
Lung Neoplasms
,
Risk Factors
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Myocardial Ischemia
,
Postoperative Hemorrhage
,
Perioperative Care
pp.266-270
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015206406
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心・大血管系疾患合併肺癌手術例について検討した。術前に心・大血管系疾患を合併した原発性肺癌81例を対象とした。男性が62例(76%)、有喫煙歴は64例(79%)と大部分を占めた。呼吸機能、心機能評価の各因子の中央値はいずれも正常範囲内であった。在院死亡は2例(2.5%)で、うち1例は心臓関連死亡であった。術後合併症の危険因子は、腫瘍径、病理病期、リンパ節郭清、手術時間、出血量などの原病にかかわる因子であった。術前治療が必要と判断された症例でも術後合併症の発生に差はみられず、術前治療は妥当と判断された。術後合併症の発生数は既報の肺癌手術例全体よりは高率であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015