手術の工夫
右胸心・左側上大静脈遺残を伴う心房細動合併心房中隔欠損に対する根治術
村岡 新
1
,
河田 政明
,
三澤 吉雄
1自治医科大学 心臓血管外科
キーワード:
右胸心
,
三尖弁
,
三尖弁閉鎖不全症
,
心エコー図
,
心臓カテーテル法
,
心電図
,
心房細動
,
心房中隔欠損
,
メイズ手術
,
胸骨切開術
,
胸部CT
,
三尖弁形成術
,
左上大静脈遺残
Keyword:
Atrial Fibrillation
,
Dextrocardia
,
Electrocardiography
,
Echocardiography
,
Cardiac Catheterization
,
Heart Septal Defects, Atrial
,
Tricuspid Valve
,
Tricuspid Valve Insufficiency
,
Sternotomy
pp.805-808
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014298152
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52歳男。動悸、胸部不快感を主訴とした。約1年前より労作時の動悸や前胸部不快感を自覚しており、職場検診の心電図で心房細動を指摘された。胸部X線検査、心電図、心エコー検査、心臓カテーテル検査では右胸心、二次孔型の心房中隔欠損(直径3cm)、中等度の三尖弁閉鎖不全、左上大静脈遺残、心房細動を認め、心房中隔欠損、三尖弁閉鎖不全、心房細動に対して遺残左上大静脈に処置を加えることなく心房中隔欠損閉鎖術、三尖弁輪縫縮およびmaze手術を行った。人工心肺装置の確立に際しては、解剖学的異常から肺動脈や左上大静脈からの脱血を併用するなどの工夫を要したものの、術後経過は良好で心房中隔欠損の遺残なく、術直後から術後3.5年まで洞調律が維持されている。
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