臨床と研究
腎癌肺転移巣の組織学的異型度が画像診断に及ぼす影響
吉田 光輝
1
,
先山 正二
,
梶浦 耕一郎
,
鳥羽 博明
,
川上 行奎
,
滝沢 宏光
,
近藤 和也
,
丹黒 章
1徳島大学 胸部・内分泌・腫瘍外科
キーワード:
縦隔腫瘍
,
腎細胞癌
,
肉腫
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
リンパ節郭清
,
大細胞癌
,
胸部CT
Keyword:
Carcinoma, Renal Cell
,
Mediastinal Neoplasms
,
Lung Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Pneumonectomy
,
Sarcoma
,
Carcinoma, Large Cell
pp.996-999
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014130608
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腎癌肺転移巣の組織学的異型度が画像診断に及ぼす影響について検討した。腎癌肺転移手術例5例を対象とした。全例において原発巣である腎臓は摘出術を行った。異時発見例では腎癌術後2~8年の時点で肺転移が出現した。5例に7病巣の肺切除術を行った。術前画像診断で原発性肺腫瘍または縦隔腫瘍を疑った3病巣の術中迅速診断では腎癌の肺転移とは診断できず、大細胞癌、低分化悪性腫瘍の診断であった。術前に転移性肺腫瘍を疑った3病巣は、術中迅速診断で腎癌肺転移の診断を得た。組織学的異型度は、術中迅速診断で確診しがたかった病巣は肺転移巣の組織学的異型度がすべてグレード3であった。また、これらの症例の腎癌原発巣のグレードは1~2で、肺転移巣でのグレードがグレード3と高かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013