発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150010
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多形癌の臨床病理学的特性と再発形式および予後について検討した。肺癌切除例1073例中、肺多形癌15例を対象とした。発見動機は自覚症状が6例、検診発見が6例、他疾患観察中に発見されたものが3例であった。初発症状は7例に血痰を認め、全身倦怠感、発熱が各1例、6例が無症状であった。いずれも末梢型の不整形腫瘤で、画像上の腫瘍径は平均3.8cmであった。7例に空洞形成があり、腫瘍周囲に浸潤影を6例で認め、胸壁浸潤を2例で疑った。術前に経皮肺生検で2例、経気管支肺生検で5例、気管支鏡による擦過細胞診で3例、喀痰細胞診で1例それぞれ悪性腫瘍の診断がつき、非小細胞癌5例、大細胞癌4例、腺癌1例、低分化癌1例であった。予後は9例が術後1~20ヵ月で再発をきたし、無再発期間の中央値は2.9ヵ月であった。術後1年生存率は62.5%、3年生存率は46.9%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009