再発・二次肺癌の外科療法
外科治療成績 二次肺癌に対する外科治療成績
篠原 博彦
1
,
土田 正則
,
橋本 毅久
,
林 純一
1新潟大学 第二外科
キーワード:
再手術
,
腫瘍再発
,
生存率
,
腺癌
,
肉腫
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
腫瘍-第二原発
,
後向き研究
,
大細胞癌
,
治療成績
,
肺癌-小細胞
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lung Neoplasms
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Reoperation
,
Sarcoma
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Neoplasms, Second Primary
,
Carcinoma, Large Cell
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Small Cell Lung Carcinoma
pp.952-955
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011042622
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著者らは過去20年間に手術を施行した原発性肺癌1043症例において、肺癌切除後の経過観察中に新たに発生した肺癌に対して切除を行った。その結果、病理診断も含めて異時性多発癌と診断したのは45例であった。2回目手術時平均年齢は70.5歳、手術間隔は平均64.8ヵ月、2回目手術後の観察期間は平均48.4ヵ月であった。異時性多発癌に対しては縮小手術を施行した症例が多かったが、病理病期IA期が31例、IB期が7例と比較的早期に手術を行っている症例が多かったこと、腺癌が33例と多く、加えて分化度では高分化型の腺癌が26例と多かったこと、更に画像上もスリガラス状陰影主体の病変が比較的多く含まれていたことから、5年生存率は85.6%、IA期例に限ると96.4%と極めて良好であった。一方、5年以上経過してから手術を施行した例が21例にも及んでおり、5年以上たってからも異時性多発癌の発生を念頭に置いて、長期の経過観察を行う必要があると示唆された。
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