発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014063377
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症例は39歳2経産婦で、2006年3月上旬(月経開始前日)に胸痛と呼吸困難が出現し、近医にて右自然気胸と診断され胸腔ドレナージが施行された。同年4月、5月にも月経開始前日に右肺虚脱が出現したため、5月下旬に当院紹介となった。胸腔鏡下で肺尖の胸膜肥厚部位と横隔膜病変を切除したが、術後最初の月経開始日に胸部違和感を認め、翌日の胸部X線では右下肺野に軽度肺虚脱が確認された。その後も2回続けて月経時に右気胸を繰り返したため、臨床経過および胸部画像所見より月経随伴性気胸と診断し、月経開始時に胸腔鏡下で再手術を行った。再手術所見では横隔膜および臓側胸膜に責任病巣が確認され、病変部を切除した。病理組織学的に肺の異所性子宮内膜と診断され、再手術後6年半経過した現在、再発は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013