発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012213780
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症例は36歳女性で、呼吸困難と右胸痛を主訴とした。妊娠8週の流産処置後に呼吸困難と右胸痛が出現した。X線で右肺の虚脱を認め、右気胸と診断した。右胸腔ドレナージを施行したが、肺瘻が持続したため手術適応と考えられた。手術前日に月経が始まった。胸腔鏡下に手術を開始したところ、横隔膜に1ヶ所の小孔と2ヶ所の菲薄部が認められた。横隔膜の病変が気胸の原因と考え、小孔の閉鎖と菲薄部の縫合のため横隔膜を自動縫合器で切除した。病理組織学的所見で切除した横隔膜小孔に腺管を伴った子宮内膜を認め、菲薄部にリンパ球の局所浸潤が認められた。術後、挙児希望のためホルモン療法は行わなかった。術後3ヵ月の現在、再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011