発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013269705
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37歳女。胸痛、咳嗽を主訴とした。X線で右肺の虚脱(I度気胸)を認め、携帯型簡易ドレナージキットを前胸部から挿入して帰宅となり、翌日、3、7、9日後にクランプテストを行い10日後に抜去した。その1ヵ月後、月経開始2日後に胸痛が出現し、X線で右気胸を認め、再び携帯型簡易ドレナージキットで加療した。その2、3、4ヵ月後にも月経開始日に胸痛が出現し、いずれもX線で右気胸を認めたが、肺の虚脱は軽度で、胸腔ドレナージを行うことなく軽快した。本例は画像上明らかな嚢胞性病変を認めず、月経開始に一致して気胸を反復しており、月経随伴性気胸と診断した。腹腔鏡下手術とホルモン療法を勧めたが、患者の同意が得られず外来で経過観察している。
©Nankodo Co., Ltd., 2013