発行日 2013年3月1日
Published Date 2013/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013179919
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症例は61歳男性で、胸痛を主訴に近医内科を受診し、心臓カテーテル検査にて冠状動脈に数ヶ所の有意な狭窄が認められ、#1、#6、#7にステント留置された。1年後に胸痛発作が再度出現し、カテーテル検査にて左冠状動脈主幹部に95%の狭窄を指摘され、手術目的で当科紹介となった。左冠状動脈主幹部の狭窄に対し心拍動下冠状動脈バイパス術を施行したところ、術中に心膜欠損が明らかとなった。本症例は広範にわたる左側の心膜欠損であり、心尖部嵌頓の危険性は低いと考え、パッチによる修復は行わなかった。術後経過は良好で、術後12病日に独歩退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013