小型肺癌の治療戦略とその成績
末梢型小型非小細胞肺癌の臨床・病理学的検討
川村 昌輝
1
,
遠藤 千顕
,
近藤 丘
,
岡田 克典
,
星川 康
,
桜田 晃
,
佐渡 哲
,
野田 雅史
,
前田 寿美子
,
大石 久
,
鈴木 隆哉
1東北大学加齢医学研究所 呼吸器外科学分野
キーワード:
Carcinoembryonic Antigen
,
腫瘍再発
,
腫瘍侵入性
,
リンパ行性転移
,
術前診断
,
腺癌
,
多変量解析
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
ロジスティックモデル
,
肺癌-非小細胞
,
血管腫瘍
,
後向き研究
,
治療成績
,
比例ハザードモデル
,
無病生存
,
腫瘍量
,
Kaplan-Meier法
,
胸部CT
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoembryonic Antigen
,
Carcinoma, Non-Small-Cell Lung
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Invasiveness
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Multivariate Analysis
,
Logistic Models
,
Proportional Hazards Models
,
Treatment Outcome
,
Disease-Free Survival
,
Vascular Neoplasms
,
Tumor Burden
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.11-16
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012214649
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
末梢型小型肺癌の手術治療成績をレトロスペクティブに解析し、術前検査所見からリンパ節転移予後の予測が可能か検討した。腫瘍径2cm以下で臨床病期T1aN0M0の末梢型非小細胞肺癌93例を対象とした。リンパ節転移の有無と術前因子、組織型の単変量解析ではCEA上昇で有意差を認めた。93例中9例が再発した。腫瘍径10mm以下の群とCT所見GGO群では再発は生じなかった。再発の有無についての単変量解析ではCT所見、組織型、血管浸潤、リンパ管浸潤で有意差を認めた。多変量解析の結果、血管浸潤ありが有意な再発の独立危険因子であった。全例の3年全生存率は93.3%、3年無再発生存率は89.4%であった。全生存では組織型およびリンパ節転移、無再発生存では腫瘍径、血清CEA、組織型、血管浸潤およびリンパ管浸潤で有意差を認めた。多変量解析の結果、腫瘍径10mm超および血管浸潤ありが有意な再発の独立危険因子であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012