発行日 2009年8月1日
Published Date 2009/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009298945
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2cm以下の末梢小型肺癌で、高分解型CT上、腫瘍が直接胸壁面に接していない86例を対象に、CT上の胸膜陥入の有無と胸壁の距離、組織学的p因子を検討した。82例のp0例のうち組織学的に腫瘍が胸膜直下に達し接している20例をp0.5として区別し、p0~p0.5を除いた腫瘍が胸膜と離れている62例(P-群)、p0.5例20例およびp1、p2各2例の計24例(P+群)に分けて検討した。また、対象のうち腺癌80例については、スリガラス状陰影(CGO)長径比として腫瘍最大径から充実部分最大径を引いたものを最大径で除したものと定め、1.0、0.5以上、0.5未満、0に分類し、野口分類との比較を行った。その結果、胸膜陥入例では臓側胸膜に浸潤または接している確率が有意に高かった。胸膜陥入例はCGO比が低い場合や野口分類type Cで有意に多くみられ、CT上の胸壁までの距離には関係しなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009