発行日 2004年1月1日
Published Date 2004/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004199699
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1992年から2002年までに臨床病期T1N0M0,腫瘍最大径20mm以下の末梢型小型原発性肺癌に対して肺葉切除術とND2a以上の縦隔リンパ節郭清を行った103例を対象とし,腫瘍径・組織型別に部分切除の可能性,リンパ節郭清の必要性を検討した.腫瘍径15mm以下,BAC例の手術成績は良好で,特に10mm以下ではBAC例以外でも予後良好であり,腫瘍径10mm以下とbronchioloalveolar adenocarcinoma(BAC)例ではリンパ節転移陽性例はなかった.また胸腔鏡生検で部分切除し確定診断した43例のうち腫瘍径15mm以下の3症例に癌遺残がみられ,部分切除では十分に切除縁を取る必要があると考えられた.腫瘍径20mm以下の末梢型小型肺癌例では腫瘍径10mm以下の症例やBAC例に対しリンパ節郭清の省略が可能であることが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2004