発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012213771
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症例は60歳男性で、検診の胸部異常陰影を主訴とした。4年8ヵ月前に小型肺腺癌の胸腔鏡下肺部分切除術の既往があった。CTで左肺上葉末梢にステープラーを認め、その近傍に散布する結節影がみられた。PET-CTで術後性変化の索状影近傍に12mm大の結節を認め、FDGの集積がみられた。また左前胸壁の肋間筋に10mm大の軟部増生にFDGの集積が認められた。断端再発と胸壁転移を疑い、手術を施行した。左前胸壁の腫瘤は術中迅速診断で腺癌と診断されたが、ポート部の局所再発と考えられた。播種は認めなかった為、切除することで根治手術になりうると考え、左肺上葉切除+S6部分切除、リンパ節郭清(ND2a)を施行した。またステープルラインに沿って白色結節が認められた。第3肋間のポート部に結節を認め、第3、4肋骨を合併切除した。病理組織学的検査で、再発時には4年8ヵ月前の手術と同様の組織像が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011