発行日 2011年6月1日
Published Date 2011/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011288495
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51歳女性。子宮平滑筋肉腫の術後19ヵ月経過で行われたCTにて肺と肝に転移性腫瘍と思われる腫瘍が認められ、呼吸器外科へ受診となった。所見では胸部X線で右肺門部に結節影がみられ、胸腹部CTでは右肺S6に辺縁が整な2cmの腫瘤が認められた。また、肝臓では外側区域に辺縁が整な4cmの腫瘤が確認された。両臓器とも侵襲が少なく切除可能と考え、切除術を行ったところ、病理学的に肺の腫瘍は子宮平滑筋肉腫の転移で、肝臓の腫瘍は平滑筋肉腫の肺転移と診断された。術後は化学療法が行われたが、29ヵ月後に左肺下葉の抹梢に肺転移がみられ、その2ヵ月後には尾骨転移と両側多発性肺転移が認められた。以後、患者は緩和治療を希望したため、経過観察を行っていたが、腫瘍転移は移行し、最終的に36ヵ月後に患者は死亡となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011