発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008256284
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60歳女。12年前に子宮筋腫疑いで単純子宮全摘+両側付属器切除術を受け、病理診断は子宮平滑筋肉腫(stage 2)であった。術後8年半に腹水貯留および肝腫瘍を指摘され、化学療法後に肝拡大右葉切除術を施行された。病理所見は子宮平滑筋肉腫と同一であった。その後再発転移はなかったが、咳嗽が出現し、胸部CTで右肺S6に25mm大の腫瘤陰影を認めた。生検では悪性所見は得られなかったが、経過より子宮平滑筋肉腫の転移と考え開胸術を施行した。右S6+S10a区域切除術を行い、病理診断は平滑筋肉腫で、過去2回と同様の所見を示した。術後は補助療法なしで経過観察していたが、1年3ヵ月後に右下肺野の90mm大の腫瘤陰影が発見された。右肺下葉切除および心膜合併切除を行い、術後化学療法を施行したが、3ヵ月後に残存右肺上葉に20mm大の結節影が出現した。その後結節影増大および悪性心嚢水貯留を来たし、全身状態が悪化して再手術後10ヵ月目に死亡した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008