発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010155774
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54歳女。右鎖骨上窩腫瘤を主訴とした。腫瘤は弾性軟で右上肢・手指に知覚・運動障害は認めなかったが、労作後右前腕に倦怠感を認めた。MRIでは小胸筋、肩甲下筋、骨性胸郭に囲まれた領域から鎖骨下動静脈背側と接し、鎖骨裏面を通って右頸部へと連なる腫瘤を認め、脂肪腫が疑われた。鎖骨下方の腫瘤直上に7cmの切開と、鎖骨上方に小切開を加え、鎖骨下動静脈と腕神経を損傷しないように、腫瘤皮膜を周囲組織から鈍的に剥離し摘出した。摘出腫瘤は65×40×50mmの薄い皮膜を有する脂肪腫であり、術後5日目に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010