発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010107240
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70歳男。全身倦怠感、嗄声を主訴とした。5ヵ月間で8kgの体重減少、眩暈、動悸、労作性呼吸困難があり、入院時検査所見では小球性低色素性貧血、肝・腎機能異常、CRP上昇と可溶性インターロイキン-2レセプター高値を呈した。胸部造影CTでは前縦隔に腕頭静脈、気管を圧排する境界明瞭で内部不均一な腫瘤(最大径10cm)を認め、FDG-PETでは腫瘤に一致してSUV max 6.3の高集積を確認した。CTガイド下生検の診断は高悪性度の肉腫であり、肉眼的に完全切除を行い、病理組織所見、免疫染色所見より高悪性度の多形性脂肪肉腫と診断した。術後6ヵ月で右鎖骨上窩リンパ節転移をきたし、放射線照射を行うも術後1年4ヵ月で肝転移をきたした。
©Nankodo Co., Ltd., 2010