Pancoast型肺癌の手術
選択術式 Pancoast型肺癌に対する手術術式の工夫
常塚 宣男
1
,
谷内 毅
,
早稲田 龍一
,
山本 大輔
1石川県立中央病院 呼吸器外科
キーワード:
Carboplatin
,
Pancoast症候群
,
胸部X線診断
,
腫瘍多剤併用療法
,
MRI
,
腺癌
,
肺切除
,
リンパ節郭清
,
Paclitaxel
,
アジュバント化学療法
,
無病生存
,
ネオアジュバント療法
,
Gemcitabine
,
放射線化学療法
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Adenocarcinoma
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lymph Node Excision
,
Pancoast Syndrome
,
Pneumonectomy
,
Radiography, Thoracic
,
Carboplatin
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Paclitaxel
,
Disease-Free Survival
,
Neoadjuvant Therapy
,
Chemoradiotherapy
,
Gemcitabine
pp.46-50
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010091383
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症例1:38歳男。起床時の顔面浮腫があり、検診のX線で右上肺野腫瘤影を指摘された。経気管支肺生検、CT、MRI所見より右Pancoast型肺癌(cT3N1M0)と診断し、術前放射線化学療法を行った後、手術を行った。アプローチは正岡の前方アプローチとし、胸骨正中、右鎖骨上、右第4肋間に逆C型の皮膚切開を行った。手術は右上葉切除+胸壁(第1、2肋骨)合併切除+ND2a系統的リンパ節郭清を行い、病理診断は中分化型管状腺癌、pT3N1M0であった。術後経過は良好で、術後3年7ヵ月の現在、無再発生存中である。症例2:65歳男。背部痛が出現し、X線で右上肺野腫瘤影を指摘された。CT所見より右Pancoast型肺癌(cT3N0M0)と診断し、右上葉気管支は転移気管支亜型(B1+B3、B2)を認めた。アプローチはShaw-Paulson切開に第4肋間側方切開を加え、手術は腫瘍摘出および上縦隔リンパ節郭清を行い、病理診断は低分化腺癌、pT3N0M0であった。術後経過は良好で、現在は補助化学療法を施行中である。
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