Pancoast型肺癌の手術
治療成績 Pancoast型肺癌の手術成績向上をめざして
児玉 憲
1
,
岡見 次郎
,
前田 純
,
徳永 俊照
,
神崎 隆
,
藤原 綾子
,
東山 聖彦
,
尾田 一之
1大阪府立成人病センター 呼吸器外科
キーワード:
Pancoast症候群
,
腫瘍再発
,
腺癌
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
リンパ節郭清
,
肋骨
,
生存分析
,
腺扁平上皮癌
,
後向き研究
,
大細胞癌
,
治療成績
,
ネオアジュバント療法
,
放射線化学療法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lymph Node Excision
,
Pancoast Syndrome
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Ribs
,
Survival Analysis
,
Treatment Outcome
,
Carcinoma, Adenosquamous
,
Carcinoma, Large Cell
,
Neoadjuvant Therapy
,
Chemoradiotherapy
pp.9-15
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010091378
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第1肋骨合併切除が行われたpT3、T4のPancoast型肺癌23例を対象に、レトロスペクティブに治療成績を解析した。23例中17例に術前導入療法が行われ、画像上の効果は有効(PR)7例、安定(SD)10例であった。組織学的効果判定(Ef.)はEf.1が7例、Ef.2が9例、Ef.3が1例であった。pT3が11例、pT4が12例、pN0が14例、N1が2例、N2が4例、N3が3例、pM0は22例、M1は1例であった。病理病期はIIB期9例、IIIA期2例、IIIB期11例、IV期1例であった。肉眼的完全切除は16例、非完全切除は7例で、非完全切除群の予後は極めて不良で、全て8ヵ月以内に死亡した。病理病期IIB期の5例、IIIA期の1例、IIIB期の1例に3年以上の長期生存が得られているが、いずれもpNOであった。完全切除群の16例中5例に局所再発、2例に遠隔転移、4例に局所および遠隔転移を認めた。完全切除群の3年生存率は50.0%、5年生存率は22%で、非完全切除群より有意に良好であった。また、pNO群の3年および5年生存率は49%および29%で、pN1-3群に比べ有意に良好であった。
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