発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009178880
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76歳女。便秘、食欲低下、発熱、全身倦怠感を主訴とした。CTにて腹腔動脈根部直上の胸腹部大動脈に径35mmの嚢状動脈瘤を認め、血液検査では炎症反応が著明であった。血液培養で肺炎桿菌が検出され、パニペネム・ベタミプロン(PAPM/BP)、バンコマイシン、メロペネム、シプロフロキサシンなどの抗生物質を投与した。血液培養からは菌が検出されなくなったが、炎症反応の改善を認めず、入院8日目のCTにて瘤の増大傾向を認めたため、手術により瘤摘出、リファンピシン浸透人工血管による置換術、大網充填を行った。術後はPAPM/BP、アミカシン投与を継続した。術後28日目のCTで周囲に少量の滲出液を認めたが炎症反応は認めず、術後114日目に自宅退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009