手術の工夫
感染性胸腹部大動脈瘤に対する異種心膜ロールを用いたin situ再建術
千田 佳史
1
,
白戸 圭介
,
角浜 孝行
,
山浦 玄武
,
高木 大地
,
相田 弘秋
,
加賀谷 聡
,
山本 浩史
1秋田大学 心臓血管外科
キーワード:
心膜
,
バイオプロテーゼ
,
動脈瘤-感染性
,
大動脈瘤-胸部
,
大動脈瘤-腹部
,
大動脈置換術
,
胸部CT
,
心膜パッチ
,
腹部CT
Keyword:
Aneurysm, Infected
,
Bioprosthesis
,
Pericardium
,
Aortic Aneurysm, Abdominal
,
Aortic Aneurysm, Thoracic
pp.976-979
発行日 2015年11月1日
Published Date 2015/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016009589
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著者等は以前から感染性大動脈瘤に対する異種心膜ロールでのin situ再建術について報告してきた。今回、胸腹部大動脈の感染瘤に対し、ウシ心膜ロールを用いてin situ再建術を行った症例を報告した。患者は63歳男性、手術時間は、ウシ心膜ロールグラフト作製時間を含めても大動脈遮断時間が96分、体外循環時間が89分と比較的短時間で血行再建を完了できた。術後に炎症反応の再上昇を認めたが、組織培養結果に基づいて選択した抗生剤の投与により炎症反応は消退し、グラフト感染を惹起することなく経過した。
©Nankodo Co., Ltd., 2015