発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009150017
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53歳女。ときどき左胸部痛があり、検診で高血圧、心雑音を指摘された。造影CT所見では、無冠状動脈洞より左房を圧排するように突出した最大径35mmの瘤を認めた。中等度大動脈弁逆流(AR)を伴う未破裂Valsalva洞動脈瘤(ASV)と診断し、大動脈弁形成を兼ねたパッチ閉鎖術を施行した。食欲不振のためやや回復が遅れたが、術後25日目に独歩退院した。術後造影CTではASV内の血栓化および瘤縮小を確認した。その後の経胸壁心エコーではASV内の血栓は吸収され、瘤も縮小した、ARは軽度であった。1年後の経胸壁エコーではARはほとんど消失し、ASVもほぼ消失していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009