発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008366084
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78歳男。右側胸部痛を主訴とした。胸部X線で右側胸部の胸壁にextra pleural sign陽性を伴う腫瘍を認め、CTでは右第4肋骨の骨融解を伴う胸壁内外に突出した腫瘍を認めた。全身麻酔下、胸壁腫瘍に対して、健常マージンを2cm以上離して第3~4肋骨を含めて胸壁切除を行った。また、右肺上葉との癒着を認めたため、リニアカッターにて右肺上葉部分切除術も施行した、胸壁欠損部はMarlex meshを縫着して再建した。腫瘤は8×3cm、弾性硬、境界は比較的明瞭で、病理組織所見より形質細胞腫と診断された。術後1ヵ月目に他院血液内科にて骨髄穿刺にて異型性の強いmyeloma cellを認め、IgAのモノクローナルな増加、貧血からも多発性骨髄腫と診断され、化学療法のため転院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008