発行日 2012年7月1日
Published Date 2012/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012314028
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症例1は66歳男で、CTおよび経気管支肺生検で左前領域肺尖部胸壁浸潤肺癌(第1~3肋骨浸潤)、cT3N0M0、病理病期IIB期と診断した。症例2は63歳男で、CTおよび喀痰細胞診で右前領域肺尖部胸壁浸潤肺癌(第1~3肋骨浸潤)、cT3N0M0、病理病期IIB期と診断した。手術は2例とも前頸胸部逆L字型皮膚切開で、第2、3肋骨の傍胸骨側と胸骨切痕部側から剥離し、第1肋骨を胸骨接合部で切断した。左骨下静脈を遊離し前斜角筋を切離して、第1~3肋骨を中枢側で切断後、第3肋間開胸と胸腔鏡補助下に左(症例2は右)肺上葉切除と縦隔リンパ節郭清術を施行した。病理診断は症例1は扁平上皮癌、第1~3肋骨・小胸筋浸潤、傍大動脈リンパ節転移、pT3N2M0、病理病期IIIA期で、症例2は扁平上皮癌、第1~3肋骨浸潤、pT3N0M0、病理病期IIB期であった。症例1は多発骨転移と右肺転移で術後10ヵ月に死亡、症例2は術後2年1ヵ月の現在も健在である。
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