発行日 2008年5月1日
Published Date 2008/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008208433
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63歳女。3年半前に肋骨原発軟骨肉腫で他院にて第5~6肋骨合併切除と胸壁再建を施行された。前胸壁の腫瘤を自覚し、生検にて軟骨肉腫と診断され当院紹介入院となった。胸部正中やや右側に表面平滑で可動性に乏しい3.0×3.0×1.0cm大の隆起を触知し、HbA1cとT-Choの上昇を認めた。CTにより右前胸壁の第2肋骨より発生する長径3.6cmの辺縁平滑、境界明瞭で造影効果を伴わない腫瘤を認め、第2~3肋骨および胸骨部分合併切除術を施行し、長径約10cmの胸壁欠損部位を再建した。前回手術時の胸膜再建部位より距離もあり断端再発は否定的であった。病理所見により軟骨細胞に核の腫大、多核、分裂像を認め、grade 2の軟骨肉腫と診断し、断端は陰性であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008