発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008366085
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18歳男。咳嗽が出現し、近医内科で胸部異常陰影を、気管支鏡で右B9入り口部に腫瘤を認め当院紹介となった。CTでは前医でのCT(約7ヵ月前)に比べ腫瘤陰影の増大、リンパ節腫大を認め、気管支鏡では右B8~10入口部の右B7の方向から突出する腫瘤を認めた。表面に毛細血管拡張を伴った腫瘤は増大して、右B8~10入口部をほぼ閉塞していた。手術所見では、中下葉間に累々としたリンパ節腫大があり、術中迅速病理診断で悪性リンパ腫を疑う細胞異型の所見はなく、下葉切除を行った。摘出標本の気管支中枢側に約1.5cm大の表面平滑で球状の腫瘍があり、病理組織所見にて神経鞘腫と診断された。術後、特に合併症なく、術後第13病日に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008