発行日 2008年9月1日
Published Date 2008/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008366079
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症例1:73歳男。検診で右S3の腺癌が発見され、右上葉切除術を施行した。術後病理診断は中分化型腺癌であった。術前の血清CA19-9は高値であり、摘出標本の免疫染色でCA19-9が染色された。術後血清CA19-9は低下したが、術後8ヵ月目には再度高値を示し、画像検査で両側副腎転移を認めた。Carboplatin(CBDCA)+docetaxel(DOC)を4コース施行し、腫瘍の縮小と共にCA19-9は低下したが、術後18ヵ月後再び上昇し、肺内転移が出現した。再びCBDCA+DOCを4コース施行し、腫瘍の縮小と共にSA19-9は減少した。症例2:66歳女。検診で右S3の肺腺癌が発見され、中葉に浸潤しており、右上中葉切除を施行した。術後病理診断は低分化型腺癌であった。術前の血清CA19-9は正常値内であったが、摘出標本の免疫染色でCA19-9が染色された。術後7ヵ月目にCA19-9が著明上昇し、C画像検査で骨及び右副腎に転移を認めた。CBDCA+DOCを開始したが効果なく、術後9ヵ月目に多発肺内転移が出現し、術後10ヵ月目に死亡した。
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