整形外科の手術手技-私はこうしている
脊椎・骨盤・体幹 体幹 胸骨悪性腫瘍の治療成績
須佐 美知郎
1
,
渡部 逸央
,
西本 和正
,
堀内 圭輔
,
河野 光智
,
貴志 和生
,
戸山 芳昭
,
森岡 秀夫
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
X線診断
,
胸骨
,
甲状腺腫瘍
,
骨腫瘍
,
軟骨肉腫
,
治療成績
Keyword:
Bone Neoplasms
,
Chondrosarcoma
,
Radiography
,
Sternum
,
Thyroid Neoplasms
,
Treatment Outcome
pp.241-244
発行日 2014年10月10日
Published Date 2014/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2015040725
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胸骨悪性腫瘍の治療成績について検討した。胸骨悪性腫瘍11例を対象とした。再建方法として、チタンプレートとポリプロピレンメッシュの併用を7例、Kirschner鋼線固定による自家骨移植を3例、チタンプレートとチタンメッシュの併用を1例に施行した。腫瘍が皮下に浸潤し、腫瘍切除により大幅な皮膚欠損を生じた症例は、筋皮弁を依頼し、人工材料が十分に被覆されるように軟部組織の再建を行った。軟部組織の1次縫合が可能であったものは5例で、残り6例に対しては胸筋弁を施行した。筋皮弁の合併症として、皮膚壊死を1例に認めた。チタンプレートを使用した症例では、術後経過中にプレートの軽度脱転を全例に認めたが、胸腔内へのプレート逸脱はなく、軟部組織によりプレートがある程度の固定性を獲得していたものと考えた。腫瘍学的予後は、最終軽過観察時においてCDFが1例、AWDが7例、DODが3例であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014