発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009234164
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52歳女性。患者は近医にて左季肋部の腫瘤を指摘され、精査加療目的に著者らの施設へ紹介となった。胸部X線では左下肺野に不整形の腫瘤影が認められ、胸部CTでは左下部肋骨を中心とした径10×6.6cmの不整形腫瘤が認められ、腫瘤は辺縁に石灰化、肋骨の骨破壊像を伴い、胸腔内に進展していた。CTガイド下に針生検を行なったところ、軟骨肉腫と診断され、主病巣切除術が行なわれた。その結果、本症例は病理組織学的に胸腔内播種を伴う肋骨原発軟骨肉腫であり、胸壁切除術を施行後、追加としてOK-432、carboplatin、etoposideによる化学療法が行なわれた。目下、術後から1年経過しているが、病状の悪化はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009