発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008146458
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65歳女性。両下肢浮腫を主訴とした。精査にて後腹膜腫瘍、肺転移、下大静脈から右房まで伸びる腫瘍栓の診断で手術不能とされ、以後経過観察となっていたが、7ヵ月の経過で両下肢浮腫が悪化し入院となった。CTでは下大静脈内および右卵巣静脈内の腫瘍栓が認められた。下大静脈塞栓による両下肢浮腫の加療と、肺塞栓によると突然死の可能性を考慮し、診断から8ヵ月で循環停止下に腫瘍栓摘除、右大腿静脈-下大静脈バイパスを施行した。病理組織学的所見より、子宮原発と考えられる子宮間質肉腫、low gradeの診断であった。術後4週より化学療法(paclitaxel+carboplatin)を6コース施行し、その後CA125の改善を認めた。術後4年経過現在、日常生活動作に制限なく生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2008