発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008146453
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症例1:84歳女性。肺結核にて右胸郭形成術の既往があり、急性心不全を発症した。軽快後の冠状動脈造影検査で3枝病変を認めた。右の高度胸郭変形があり、胸部X線で右第1~6肋骨切除後であった。症例2:71歳男性。左肺スペルギルス症にて左上葉切除の既往があり、急性心筋梗塞を発症した。冠状動脈造影検査で左冠状動脈主幹部(LMT)+3枝病変を認めた。左の高度胸郭変形があり、胸部X線で左第5~6肋骨切除後で、CTでは縦隔が左へ偏位していた。症例3:74歳男性。肺結核にて左胸郭形成術の既往があり、虚血性心疾患が疑われた。冠状動脈造影検査でLMT+2枝病変を認めた。左の高度胸郭変形があり、胸部X線で左第1~7肋骨切除後で左肺の含気は全くなく、CTでは心臓は左側へ大きく偏位していた。いずれも経皮的人工心肺補助装置スタンバイの状態で心拍動下冠状動脈バイパス術を施行し、胸骨正中切開までは胸骨が水平となるように手術台を傾けて行った。当初よりconventional冠状動脈バイパス術を予定するか、hybrid therapyも選択肢の一つと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008