発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008008055
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周術期に少量のステロイドを使用して術前からerythromycin(EM)を投与する急性増悪予防の効果と合併症について評価を行なった。対象は間質性肺炎(IP)合併肺癌21例で、術前1週間からEM400mg/日を内服、術直前にmethylprednisolone 125mgを静脈投与し、術後2日目まで1日1回継続した。その結果、1)3例に急性増悪が認められたが、急性期は回復し術死に至らなかった。2)初回手術後の増悪例は1例のみで、周術期管理が急性増悪による手術関連死亡率を低下させる可能性が示唆された。また7例に退院後の増悪を認め、3例は術後1年以内であった。3)以上より、今後は更にEMの投与量や継続期間、経口ステロイドの併用なども検討する必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007