再発・二次肺癌の外科療法
外科治療成績 二次肺癌および局所再発に対する反復肺切除術式の検討
富樫 賢一
1
,
保坂 靖子
,
岡田 英
,
佐藤 征二郎
1長岡赤十字病院 呼吸器外科
キーワード:
再手術
,
腫瘍再発
,
生存率
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
扁平上皮癌
,
リンパ節郭清
,
腫瘍-第二原発
,
後向き研究
,
大細胞癌
,
治療成績
,
肺癌-小細胞
,
Kaplan-Meier法
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Lung Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Pneumonectomy
,
Retrospective Studies
,
Reoperation
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Neoplasms, Second Primary
,
Carcinoma, Large Cell
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Small Cell Lung Carcinoma
pp.963-968
発行日 2010年10月1日
Published Date 2010/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011042624
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著者らは1986~2009年に原発性肺癌2102例に対して手術を施行したが、そのうち74例は二次肺癌または肺内再発に対する手術であった。今回、反復切除時には標準術式、あるいは侵襲を抑えた縮小手術のどちらを選択すべきかについて検討した。対象と方法は二次肺癌に標準手術施行の20例、縮小手術施行の24例、更に二次肺癌が細気管支肺胞上皮癌であり縮小手術施行の11例、局所再発で標準手術施行の8例、縮小手術施行の11例の5群に分類し、主に手術関連死と長期予後の面から比較した。その結果、二次癌では標準術式と縮小手術でほとんど予後に差がなく、再発癌では縮小手術のほうが予後良好であった。しかし、二次癌、再発癌ともに標準術式における手術関連死亡による初期低下が、のちの予後曲線に大きな影響を及ぼしており、これを除くと二次癌では標準術式の方が予後がよく、再発癌では両者に差がないという結果となった。したがって、長期予後を考えると、リスクは高いが標準術式を第一選択とすべきと考えられた。
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