発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007226667
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66歳男性で、黒色便を主訴に受診した。胃透視にて胃癌と診断し、手術目的で入院となった。既往歴として、5年前に右胃大網動脈(RGEA)を用いた冠状動脈バイパス術があり、RGEA切離を伴う幽門側胃切除術が予定された。術前心臓カテーテルではすべてのグラフトは完全開存であり、RGEA切離に先立ち、右冠状動脈のカテーテルインターベンションを試みたが不成功に終わった。そこで、右開胸と開腹にてRGEAグラフト再建を行った後、RGEA切離を伴う胃切除術を施行した。手術時間は5時間30分、無輸血手術であり、術後合併症もみられず、良好な経過が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007