発行日 2012年2月1日
Published Date 2012/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012171409
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著者らが施行した単独冠状動脈バイパス術(CABG)153例を対象に、conventional CABG群76例(ON群)とOPCAB(off-pump CABG)群77例(OFF群)に分け、成績を比較検討した。その結果、1)全単独CABGのうち、80歳以上は19.6%を占めていたが、OFF群はON群と比べ平均年齢が有意に高く、頸動脈病変が有意に多かった。2)OFF群では平均病変枝数やバイパス本数は有意に少なかったが、LTAやRGEAなど動脈グラフトの使用比率が有意に高かった。3)平均手術時間、平均術後挿管時間、平均術後在院日数はOFF群で有意に短かった。4)術後合併症に関して発作性心房細動/粗動の発生率は両群間で有意差を認めなかった。5)術後早期グラフト開存率は、LITAがON群100%、OFF群98.7%で、それ以外の動脈グラフトは両群とも100%であった。しかし、SVGに関しては、ON群95.7%に対しOFF群82.8%と、OFF群で有意に低かった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012