発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007271653
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迅速な診断と外科的治療により救命しえた、限局性の急性大動脈解離による冠状動脈血流障害の2例を報告した。症例1(49歳女)。突然の胸痛を認め救急搬送された。心電図から急性心筋梗塞と診断し、緊急冠状動脈造影を行った。急性大動脈解離を疑い、経食道超音波検査を施行し、上行大動脈基部に限局した大動脈解離および大動脈弁閉鎖不全を認めた。冠状動脈左主幹部にステント留置後に急性大動脈解離・大動脈閉鎖不全に対し緊急手術を施行した。術後15日目で退院した。症例2(49歳男)。大型トラック運転中に追突し救急搬送された。胸部造影CTで大動脈基部に限局した解離を認めた。緊急冠状動脈造影を施行し、左冠状動脈主幹部入口部に解離が及び完全閉塞していた。緊急手術を開始した。突然の退院希望があり冠状動脈評価を行わなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007