発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007114066
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68歳女、労作時の息切れ、顔面浮腫を主訴とした。心不全のため前医に入院し、心エコーにて心室中隔欠損(VSD)を指摘された。当院入院時、第4肋間胸骨左縁にLevine IV/VI度の全収縮期雑音を聴取し、胸部X線で心胸郭比は49%であった。心電図は完全右脚ブロックを呈した。経食道心エコーにて心室中隔筋性部に瘤様のVSDを認めた。心カテーテル検査では軽度の肺高血圧がみられ、肺/体血流差は3.73であった。左室造影で心室中隔中央に瘤様の形成がみられ、左室側に1ヶ所、右室側に2ヶ所の交通を認めた。左室切開で心室中隔中央に白色調の径13mm大のVSD(Kirklin IV型)を認め連続縫合で閉鎖した。術後経過は良好で、肺高血圧は消失した。心エコーで遺残短絡はみられず、第22病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007